「汎光線時空間 (Plen-optic Time Space; PoTS) 映像学」とは,現実世界の空間を飛び交う「光線」を多数のカメラやセンサで系統的に観測し,記録したデータを,コンピュータ内の再構成処理により,「自由(任意)視点映像」や「自由(可変)焦点映像」として生成する技術の総称である.
PoTS映像学は,全く無から生じたものではなく,約20年前から「光線空間理論」「イメージベーストレンダリング」「3次元ビデオ技術」等の名の下に研究発表されてきたものを含み,最近「Computational Photography」と呼ばれる技術とも密接な関係がある.
本研究会は,新たに命名したこの研究分野に対して,
- 汎光線時空間データの観測・獲得
- 汎光線時空間データの変換・蓄積
- 汎光線時空間データの加工・表示
等の視点から,要素技術を洗い出し,理論面と応用面の両方から,この「新・映像学」の基盤や技術体系を構築して行くことを目指している.